工具書・入門書の紹介

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  • 『朝鮮の歴史―先史から現代―』、田中俊明編、昭和堂、2008
    • 副題にもあるように、「先史」(考古学)の章が立てられており、これまでの通史にはない特徴を有する。随所に挿入された「コラム」は、最新の研究成果が盛り込まれており、有益かつ興味深い内容である。
  • 『韓国朝鮮の歴史と社会』、吉田光男編著、放送大学教育振興会、2004
  • 『韓国社会の歴史』、韓永愚著、吉田光男訳、明石書店、2003
    • 1997年に韓国で出版された韓永愚氏の『取り戻す私たちの歴史』の日本語版。古代から2001年までの朝鮮史が700頁を越えるボリュームで描かれ、他の概説書では触れられないような部分にまで叙述が加えられている。また本書の特徴としては、一つには他の概説書と比べて朝鮮王朝時代の分量が多く、反対に近現代は少ないという点が挙げられる。もう一つは図版がふんだんに盛り込まれている点であり、朝鮮史の視覚的なイメージをあたえてくれる。
  • 『한국사』、国史編纂委員会編、1993-2002
  • 『朝鮮史』、武田幸男編、山川出版社、2000
    • 古朝鮮から現代までを8章で構成し、各章とも第一線で活躍する研究者が執筆した朝鮮史の概説書。概説書ではあるが、個々の事柄に対する叙述は詳しく、随所に最新の研究成果が盛り込まれている。また巻末の年表や参考文献も充実しており、とくに参考文献は時代ごとに説明を付して紹介されている。入門者はまず手に取りたい。
  • 『朝鮮の歴史』、朝鮮史研究会編、三省堂、1995
    • 1974年に朝鮮史研究会が刊行した『朝鮮の歴史』の新版。旧版刊行後、20年にわたって蓄積された研究成果を取り入れて、複数名の研究者が分担して執筆している。B6版とサイズ的にはコンパクトだが、総頁数は年表も含めると400頁近くにのぼり、とくに内容の約半分を占める近現代の内容は充実している。一方で、前近代の記述は近現代と比較すると量的にやや物足りない。
  • 『韓国史新論』、李基白著、武田幸男他訳、学生社、1979
    • 1961年の初版刊行から40年を経た今でも韓国内で版を重ねる人気書で、韓国学界の大まかな通説を知るためには最適だろう。章ごとに特徴的な題目を付し、各時代において主導的役割を果たした支配階級・有力集団の動きを中心に叙述している。参考文献表は韓国国内の文献のみならず日本、西洋のものまで網羅されており、戦中から戦後にかけての古典的研究をチェックするとき非常に役に立つ。
  • 『朝鮮:風土・民族・伝統』、中村栄孝著、吉川弘文館、1971
    • 本書は日朝関係史研究の大家である著者が、雑誌や論文に発表した文章を集めて再構成したものである。著者の専門とする日朝関係に多くの紙面が割かれているが、その他にも朝鮮の風土・思想・地方行政などについて幅広く論じられている。戦前における朝鮮史編修会の思い出話も貴重。もともと個別に発表された文章であるので、各トピックごとに読み進めてもよい。

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  • 『アジア歴史研究入門』2(中国2・朝鮮)、同朋舎、1983
    • Ⅰ総論、Ⅱ原始時代から三国時代、Ⅲ統一新羅と渤海、Ⅳ高麗、Ⅴ・Ⅵ朝鮮、Ⅶ・Ⅷ近代、Ⅸ現代、Ⅹ朝鮮文化史の10章で構成され、各時代における分野別の研究史の概要と基本資料について解説がなされ、章末には研究書・論文一覧が付されている。本書が出版されて25年が経過したが、その後につづく研究入門書はいまだ出ていない。朝鮮史研究を志す方には、まず本書を手にとってほしい。
  • 『新朝鮮史入門』、朝鮮史研究会編、龍渓書舎、1981

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  • 『朝鮮後期史論著目録』、高麗史学会編、景仁文化社、2001
    • 1890~2000年の朝鮮後期関係の論著を網羅的に収録した目録。重複を問わず、主題ごとに相当細かく分類されているため、先行研究を探し出すのに大変便利。
  • 『高麗時代史論著目録』、高麗史学会編、景仁文化社、2000
    • 上記目録の高麗時代史バージョン。
  • 『光復50周年紀念韓国史研究論著総目録』、韓国史研究会編者、景仁文化社、1996
    • 1945年から1994年までの韓国内外における朝鮮史研究文献を収録している。韓国国内での研究はこれにほぼ網羅されており、上の2冊とともに先行研究を調べるのには欠かせない。1995年以降については国史編纂委員会から年4回発行される『韓国史研究彙報』(89号~)に3ヶ月ごとの研究をまとめた目録があり、最新の研究成果についてはそちらを参照。
  • 『中国朝鮮学―韓国学研究文献目録』崔蓮・金順子、中央民族大学出版社、1995
    • 中国・台湾における韓国・朝鮮学研究の論著目録。歴史に限らず、あらゆる分野の論著が非常に細かく分類されているのが特徴。
  • 『戦後日本における朝鮮史文献目録1945-1991』、朝鮮史研究会編、緑蔭書房、1994
    • 日本国内で発表された朝鮮史関係文献を探すときにはまずこれに目を通したい。ただ本書の収録範囲は終戦後から1991年までで、1992年以後の研究については年一回発行される『朝鮮史研究会論文集』の巻末文献目録(1992年以降の文献目録は『同』31集以降に収録)を1号ずつチェックする必要がある。また朝鮮史研究会のHPではこれらを合わせたデータベースをWEB上に公開している。
  • 『日本歴史学界の回顧と展望』16(朝鮮)、山川出版社、1988
    • 史学会発刊の『史学雑誌』では毎年、前年度の研究成果と動向をまとめた「回顧と展望」を掲載しているが、そのうち、分野を朝鮮史に限定して1949~85年までの37年分を収録したのが本書である。戦後日本における朝鮮史研究の動向を知るうえで貴重な一冊。
  • 『朝鮮研究文献目録』単行書編、末松保和編、汲古書院、1980
    • 明治から終戦前までに出された朝鮮関係の日本語文献を、哲学・宗教・歴史・社会科学・自然科学・工学・産業・芸術・語学・文学という幅広いジャンルにわたって収録する。歴史部門に『戦後日本…』がカバーしていない戦前期の朝鮮史関係文献が収録されているので、先行研究を探すときにはこちらも一緒に見ておきたい。
  • 『朝鮮研究文献目録』論文・記事編、末松保和編、汲古書院、1980
    • 上記目録の論文・記事バージョン。

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  • 『朝鮮吏讀辞典』、鄭光・北郷照夫著、ペン・エンタープライズ、2006
    • 『吏読集成』以来、はじめて日本語で書かれた吏読辞典。吏読の基本的知識を記した「理論編」、「辞典編」、150点余の吏読資料を収録した「資料編」からなり、充実した内容をもつ。
  • 『歴代이두사전』、裴大温著、형실出版社、2003
  • 『한국고전용어사전』、世宗大王記念事業会、2001
    • 『韓国漢字語辞典』と概ねその趣旨を同じくするが、こちらは典拠となった史料に現代語の解釈を付している点が異なっている。字画索引・部首索引がなく朝鮮語音に従って配列されているため、用語の朝鮮語音が分からない場合には『活用玉篇』(民衆書林、1983)などを使って音を調べる必要が出てくる。
  • 『이두자료읽기사전』、장세경著、漢陽大学校出版部、2001
  • 『韓国漢字語辞典』、檀国大学校出版部、1992
    • 韓国内の古文献から抽出した漢字語に説明を付した4巻揃の辞典で、そのなかには中国・日本では使用されていない漢字語を多く含んでいる。朝鮮史料に出てきた語彙の意味を調べるときに『大漢和辞典』などに収録されていない、或いは収録されていても意を得た説明でないときには、一度こちらを見てみよう。
  • 『訳注経国大典』注釈編、韓国精神文化研究院、1986
  • 『古文献用語解例』、培英社、1983
  • 『古法典用語集』、法制処、1979
  • 『李朝語辞典』、劉昌惇編、延世大学校出版部、1964
  • 『吏読集成』、朝鮮総督府中枢院、1937
  • 『朝鮮語辞典』、朝鮮総督府、1928
    • 朝鮮総督府が刊行した、日本語解説による最初の朝鮮語辞典。語彙数がそれほど多くなく、また語句の解説も非常に簡潔ではあるものの、漢字語が数多く採録されており、さらに吏読も採り入れられているが特徴といえる。国書刊行会によって復刊されている。

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  • 『朝鮮を知る事典』、平凡社、2003
    • 1986年に出版されたものを改訂・増補し、各項目に脚注を付した新訂版。朝鮮に関する歴史・政治・文化・社会・風俗習慣・芸術・言語などの事柄を1300項目にわたって解説する。さらに項目編とは別に地域・国名編が設けられており、そこでは朝鮮半島の自然・歴史・日朝交渉史・南北関係と、大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国という二つの国の政治・外交・経済・文化などについて詳しい説明がなされている。また巻末に朝鮮についての文献案内や関連サイトが紹介されているのも入門者にはありがたい。
  • 『朝鮮韓国近現代史事典』、日本評論社、2002
    • 本書の大きな特徴は、用語の配列が五十音順ではなく時代別・ジャンル別であること。まず当該期間を六期に区分して章をなし、各章内でさらに政治・社会・経済・文化などのジャンルに細分して用語が配列されている。また章の冒頭に各時期の状況を概観した解説を付すなど、朝鮮近現代史の概説書としても使えそう。五十音索引も付されているので検索は簡単で、調べたい用語の前後の項目も一緒に参照すればさらに理解が深まるような工夫がされている。2006年に第2版が出版され、新たに2002~2005年までの項目を追加している。
  • 『韓国民族文化大百科辞典』、韓国精神文化研究院、1991-1995
    • 韓国の国家プロジェクトとして12年の歳月を経て編纂された大百科辞典。全27巻(年表や索引も含む)。収録された項目は約6,5000と膨大であり、韓国に関するあらゆる事柄を網羅的に掲載している。項目ごとの説明も詳しく、また全編カラーで図や写真も見やすい。知りたい事柄が他の辞書にない場合は、迷わず本書を紐解いてほしい。

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  • 『朝鮮人物辞典』、大和書房、1995
    • 日本で戦後はじめて編纂された朝鮮人物事典。本書の特徴は、「物語として読む事典」を目指し、各人物を50音順ではなくテーマ別に配列し、その人物たちの生涯が一つのストーリーを形作るように構成されている点にある。取り上げられた人物は672人と決して多くはないものの、文学・芸術・映画・歌謡といった大衆文化や、在日朝鮮人の活動、日本人の朝鮮・朝鮮史研究など興味をひく項目が設けられている。
  • 『韓国人名大事典』、新丘文化社、1974
    • 古代から近現代に至るまでの人物1万余名を収録した人名事典。各人物についての説明もそれなりに詳細である。とくに記録された人物の数が膨大になる朝鮮時代以降の人物を調べる場合には重宝する。また外国人や伝説上の人物、文学作品の登場人物なども収録していることも、本書の特徴である。
  • 『朝鮮人名辞書』、朝鮮總督府中枢院、1937
    • 収録人物は1万3000名にのぼる。漢字画数順に配列されており、日本語音で検索したい場合には『朝鮮人名辞書索引』(朝鮮總督府中枢院、1939)が役に立つ。文語調であったり日本紀元を用いているなど本文は少しとっつきにくいが、姓名以外の各種名称を調べられる字号諡索引、朝鮮時代の各官庁の別称をまとめた官庁別号表など、附録が充実していて使いやすい。

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  • 『韓国地名辞典』、孫成祐編、景仁文化社、1982
  • 『韓国地名総覧』、韓国書籍センター、1977

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  • 『韓国歴史地図』、韓国教員大学歴史教育科著、吉田光男監訳、平凡社、2006
    • 古代から現代に至るまでの朝鮮史概説書としての性格も持つが、本書の最大の特徴は各テーマをA4版見開き2ページにわたって解説し、その内容の約半分が地図・図表・写真によって占められているという構成にある。全編カラーの地図や図表はとても見やすく、文献からではイメージしにくかった国境の変化や戦争の過程などについての理解を助けてくれる。
  • 『交通・観光 韓国道路地図(漢文・英文版)』、中央地図文化社、2001
    • 韓国全土を113の地域に分割し、各ブロックごとの詳細な道路地図を掲載する。本書には各地方の寺院・書院・城址などの史跡の位置や、その場所にある国宝・宝物までを地図上に示してくれており、調査旅行に必須のアイテムといえる(ただし地図上に示す史跡の場所が実際の地点と異なっている場合もあるので要注意)。地名が漢字表記されている漢文・英文版をお薦めしたい。

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  • 『高麗大蔵経異体字典』、李圭甲編、高麗大蔵経研究所出版部、2000
    • 書名のごとく高麗大蔵経にある異体字を網羅的に収集した字典。収録された文字数は異体字の正字が総7486種、文字数が29478字にものぼる。とくに朝鮮の書籍には中国に存在しない異体字が使用されており、本書はそうした史料を読み解くための一助となる。

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